凍れる涙
「冬の旅」第三曲「凍れる涙」
自分が泣いていることに気が付かない
そんな悲しみを経験したことはないが
とてつもない喪失感が全曲を支配している。
ピアノパートのスタッカートは間違いなくこぼれ落ちる涙で
詩のもっとも深い箇所にはユニゾン(全パート同じ旋律)が用いられる。
前回の第二曲でもユニゾンが使われていたが
ユニゾンは作曲家にとってセンスの良し悪しが表れる。
私が最もセンスが良いと思うのはのモーツァルトで、非の打ち所がない。
シューベルトはもっと深い考えでユニゾンを使用し、
ある意味でその人のセンスを越えているのでやはり非の打ち所がない。
私の作品は「高根台保育園園歌」「古和釜七年祭」でユニゾンを使用したが
センスではなく、ただ「困ったときのユニゾン」です・・・
「凍れる涙」日本語訳
こごえた涙が頬をつたって落ちた
ぼくは自分が泣いていたことに
気がつかなかったのだろうか
ああ、涙よ、わが涙よ
どうしてそんなに生ぬるいのだ
つめたい朝露のように
氷に変わってしまうとは
だがおまえは世界中の冬の氷を
とかさんとばかりに
胸の泉からあんなにも熱く湧き出ていたではないか


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